【生産者訪問】農悠舎王隠堂さんに伺いました

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2022.10.17

2022年9月22日(木)

台風が過ぎ去り、時折暑いくらいの日差しが照りつけるこの日、私たちは、奈良県五條市にある、農悠舎王隠堂さんを訪問しました。

王隠堂さんは、季節限定の『柿ときんぴらごぼうの和風サラダ』に使用している“柿”を生産している農業法人です。

奥大和の特産品である柿・梅を中心に、野菜、くだものの栽培、加工品の製造・販売を手がけています。他にも、旬の野菜レストラン、里山暮らし体験の企画・運営を通して、奥大和の食と農の魅力を広げ、歴史・文化を未来へつなぐ活動も展開しています。

今回、快く了承いただき、共同創業者の武文智洋、武文謙太がお話を伺いました。


奈良県五條市は、市町村別で全国1位の柿の産地です。ふと斜面を見上げると、見渡すばかりの柿畑が広がっていました。

美味しい柿を育てるには、寒暖差と日当たりが重要。五條市の気候や立地は柿に適しています。

「桃栗三年柿八年」ということわざもあるように、収穫まで時間がかかるイメージがある柿ですが、苗を植えて3.4年後に収穫でき始め、5-10年の間に事業として成り立つそうです。

最初に時間はかかるものの、長く収穫できるのが柿の特徴です。

1番古い木は、なんと樹齢100年!

果樹は土から吸収する栄養で、果実をつくります。だからこそ、除草剤は使わずに育てている、と王隠堂さんはいいます。

広大な斜面の畑を除草するには、大変な時間と労力がかかります。

「おいしい」をつくるために、頑張ってくださる農家さんの想いを感じました。

技術の発達により、最近は多くの野菜や果物が1年中食べられるようになりました。

でも、やっぱり、旬の野菜はおいしい。

おいしい旬に食べることに、価値がある。

私たちは今後も、旬の野菜を使った季節限定サラダを販売し、季節の美味しさを届けていきます。


柿には“甘柿”と“渋柿”の2種類があることをご存知ですか?

苦味の成分「タンニン」が水溶性か、不溶性かによって、種類が変わります。水溶性タンニンを持つ“渋柿”は、唾液でタンニンが溶けることにより、苦味を感じます。

“渋柿”は、紐で吊るして干し柿として食べるイメージがあると思いますが、今回私たちがサラダに使用しているのは、なんと“渋柿”なのです!

そのまま食べることはできない“渋柿”を、おいしくしてくれる出荷場を見学しました。

大きなムロに渋柿を入れ密閉し、炭酸ガスを充満させます。12〜18時間置くことで、タンニンの性質が水溶性から不溶性に変わり、渋柿が甘柿へと生まれ変わるのです。


私たちは渋柿の『渋』を体感すべく、いただきました。

最初は甘い?と思いましたが、

あとから口の水分を持っていかれるような、ぎゅっとした渋みに悶絶・・・

日々サラダで食べている柿とは全くの別物でした!渋が抜けているかしっかりとチェックしてから出荷をしているので、私たちの元には甘みが濃厚な柿が到着します。


農悠舎王隠堂さん、この度はありがとうございました。

これからも、美味しい柿を楽しみにしています。